ニキビは多くの人にとって一過性のものですが、その後に残るニキビ跡は一生の悩みの種となります。
ニキビ跡の凹凸には、一般的に次の 3 つの主要な種類があります
- 皮脂線に角質などが詰まり、その溜まりに皮膚常在菌が増殖し炎症がおこります。(ニキビ形成)
- その後ニキビが増大し大きさが真皮層に達します。
- そのニキビが内圧を保てなくなり破裂します。
- 破裂した炎症が真皮層に達し真皮層が損傷されると凹凸が生じます。
ニキビ跡の種類
1.クレーター(凹み)タイプ
ニキビ跡の凹凸には、一般的に次の 3 つの主要な種類があります
ローリング型
ローリング型は、皮膚の表面が波状になっている凹凸です。このタイプの瘢痕は、広い範囲の皮膚に広がり、皮膚の下の結合組織が不均一になることによって形成されます。この結合 組織の不均一性によって、皮膚の表面が波状になり、ローリング瘢痕が形成されます。
ボックス型
ボックスカー型は、広くて平らな底部を持つ広い凹凸です。皮膚の表面に角があり、箱のような形状をしているため、ボックスカーと呼ばれます。
アイスピック型
アイスピック型は、非常に深くて狭い穴が皮膚にできるニキビ跡です。穴の周囲の皮膚は比較的平坦ですが、穴自体は非常に狭く深いのが特徴です。
<治療>
跡が浅い場合
・ピコフラクショナルレーザー
・ダーマペン
跡が深い場合
・サブシジョン
・ヒアルロン酸
2.盛り上がり(肥厚性瘢痕、ケロイド)タイプ
長期間ニキビが繰り返されると体質によりニキビが好発していた部位に、盛り上がり(肥厚性瘢痕、ケロイド)が生じることがあります。繰り返すニキビによりコラーゲンが作られすぎることが原因です。
<治療>
軽症例
・ステロイドの局所注射
・トラニスト(リザベン)の内服
重症例
・手術による切除(難治性の場合)
治療名:肥厚性瘢痕に対するケナコルトボトックス
費用:ケナコルト22,000円(税込)/ボトックス33,000円(税込)
ダウンタイム:1週間程度
リスク:腫れ、内出血、改善しない可能性
3.赤みのあるニキビ跡
ニキビによる炎症が長引くと、創傷治癒の血管がいつまでも残り赤みが続きます。3ヶ月から1年ほど赤みが続くことが多いです。 自然に良くなる場合も多いのですが、早く良くしたい場合は、Vビーム等のレーザー治療の適応となります。
<治療>
・Vビーム
4.黒ずみ(炎症後色素沈着)
繰り返すニキビによる炎症のため、メラノサイトが過活性化することで色素沈着となることがあります。時間とともに改善する場合も多いのですが、早く治療したい場合は、ケミカルピーリング、ピコトーニング、エンビロン外用などを用います。
<治療>
・ピーリング
・ピコトーニング
・エンビロン外用
※表示の料金価格は全て税込価格となっております。
ダーマペン
1回(全顔)33,000円 / 5回コース 148,500円
オプション:エクソソーム(脂肪由来) 22,000円
オプション:スキンボトックス 33,000円
ダーマペンは、極微細な針がついたペン型の電動ニードルを指し、これを皮膚に当て、高速振動で皮膚に微細な穴をあけていく施術です。
ピコフラクショナルレーザーと同様に極微細に穴をあけた肌は、創傷治癒能力を利用してコラーゲンやエラスチンの産生を促し、新しい肌に生まれ変わらせることで肌にハリを出します。
ニキビ跡の凹凸に対して効果的な治療です。ダーマペン後にエクソソームを塗布するとニキビ跡の凹凸をより改善します。
ピコフラクショナルレーザー
1回(全顔)33,000円 / 5回コース(全顔)148,500円
ピコフラクショナルレーザー治療とは、ピコレーザーを用いて肌に対して目に見えないほどの極微小の穴を無数に作り、肌を入れ替える治療です。
極微細に穴をあけた肌は、創傷治癒能力を利用してコラーゲンやエラスチンの産生を促し、新しい肌に生まれ変わらせることで肌にハリを出します。
そのため、ニキビ跡の改善、肌質改善、毛穴縮小、お肌のタイトニングや若返り、傷跡修正などに効果があります。
また、シミ取りレーザーと同じピコレーザーを照射するためトーンアップ効果も期待できます。
こちらのレーザー治療は、今現在炎症しているニキビには適応ではないため、ニキビを改善させた後のニキビ跡治療としておすすめさせて頂いています。
ニキビ跡の凹凸に対するダーマペンとフラクセルレーザーの比較
ダーマペン | ピコフラクセル | |
---|---|---|
ニキビ改善効果 | ◎ | ○ |
痛み | 強い | 少ない |
ダウンタイム | 5~7日 | 1~2日 |
色素沈着改善効果 | ○ | ◎ |
当院のニキビ跡改善コースは、ダーマペンもしくはピコフラクショナルを都度選択できます。
サブシジョン
1㎠ 11,000 円 / ヒアルロン酸 1㏄ 49,500円
ピコフラクセルやダーマペンは人間が持っている自然な創傷治癒効果を引き出すことによってニキビ跡を改善する治療です。
重度ニキビ跡は皮膚深層が破壊され瘢痕化して陥没しているケースがあり、創傷治癒効果を引き出す治療では限界がある場合がございます。
当院では重度のニキビ跡に対しサブシジョン(皮膚深層の瘢痕化を剥離し解除する方法)を取り入れております。サブシジョンはすべてのニキビ跡に有効な治療ではなく適応をしっかり見極め、慎重に行います。
またサブシジョンは他の治療よりダウンタイムが長く、炎症性の色素沈着などの発生リスクもあります。
当院のサブシジョンの特徴
画像はイメージです
指定範囲の正常皮膚を極力温存するマイクロサブシジョンを採用しております。
陥没部位のみをマーキングしサブシジョンを行うことでダウンタイムや色素沈着もリスク最小限にします。
当院で行ったサブシジョンの症例紹介
一回のサブシジョン(3×3センチ)でここまで凹みが目立たなくなりました。
治療名:ニキビ跡に対するサブシジョン手術
費用:1㎠1万円
ダウンタイム:2週間程度
リスク:色素沈着、血腫、感染